過去に「30%上がった金融商品」と「50%上がった金融商品」どちらを買うべき?

今回は過去に「30%上がった金融商品」と「50%上がった金融商品」のどちらが良いのかということについてみていきましょう。

過去に「30%上がった金融商品」と「50%上がった金融商品」どちらを買うべき?

これは結論から言いますと、”どちらが良いのか”は過去の実績から判断できません。例えば、日本株の個別銘柄で1年間で1000円が1300円になった株と、1000円が1500円になった株があるとしたら、今どっちを買うべきなのでしょうか。

 

30%しか上がっていないということは、上昇率が低い分出遅れていると考えることができます。しかし、50%上がっている株の方が経営状態がよく、それが株価に反映しているとすれば、これからも企業業績がよくなって、さらに株価が上昇する可能性が高いと考えることもできます。

 

過去どのくらい上昇したかということと、これから何%上がるかということには、相関関係はないのです。

過去と将来に相関関係はない!

将来の期待はすでに株価に織り込まれており、過去の値動きをいくら分析しても将来の判断には役に立ちません。そもそも将来どのような経済的変化が起こり、それによってその企業の業績や株価に影響が出るかは誰にも予想できないのです。

 

アメリカの著名投資家であるウォーレン・パフェットのような人が、銘柄選択によって市場平均を上回る運用成績をあげているケースがありますが、これは例外と考えるべきです。企業の将来性を判断する独自の分析方法を持っているから長期に渡って優れた実績を出しているわけですが、パフェット氏も過去の株価を参考に投資判断をしているわけではありません。

 

企業の本質的な価値を徹底的に分析し、現在の企業価値との比較から投資判断をしていると考えられます。その手法は当然のことながら公開されていません。

 

上がりすぎたから買わないと思っていても、それからまた上がることもありますし、こんなに下がったから買い時だと思ってもそれからまた下がることがあります。過去の株の動きと将来の株の動きには相関関係はありません。

チャートを分析するのはナンセンス!

このように考えてみると、過去上がったから買わないとか、上がったから買うとか、そういうことで判断するのは意味がないということがわかります。過去のトレンドやデータによって将来の値動きを予測することは不可能です。

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30%上昇した日本株ファンドと50%上昇したアメリカ株ファンドはどちらが「買い」なの?

自分の保有している日本株が30%上昇したのと、アメリカ株が50%上昇したのではどちらが優れた意思決定と言えるかは、マーケット環境によって異なります。もし、その期間の日本株の平均(日経平均など)が10%の上昇で、アメリカ株の平均(S&P500など)が70%の上昇だとすれば、インデックスとの比較から、日本株ファンドの方が優れていると言えます。

 

異なるマーケットで運用されているファンドの優秀を比較するには、絶対値ではなくインデックスと呼ばれる市場の平均値との相対比較で考える必要があります。

 

同じ30%の値上がりをした株式があっても、インデックスがそれよりも高ければ、運用としては稚拙ということになりますし、逆にインデックスがそれより低ければ、良い運用成績ということができるのです。

 

また、インデックスとの相対的なリターンだけではなく、リスクについても考える必要があります。例えば、インデックスに比べて10%高いリターンが実現できたとしてもそのリターンの獲得のためにどんなリスクをとったのかというのが問題なのです。そのようなリスク勘案後のリターンを計測する数値が「シャープレシオ」です。

シャープレシオとは

リスク(標準偏差)1単位当たりの超過リターン(リスクゼロでも得られるリターンを上回った超過収益)を測るもので、この数値が高いほどリスクを取ったことによって得られた超過リターンが高いこと(効率よく収益が得られたこと)を意味します。異なる投資対象を比較する際に、同じリスクならどちらのリターンが高いかを考えるときに役立ちます。
このシャープ・レシオは、リスク調整後のリターンを測るものとして、投資信託の運用実績の評価などにも利用されます。

出典 http://www.smbcnikko.co.jp/terms/japan/si/J0267.html

外貨投資には為替も影響する!

さらに、アメリカ株の場合は、為替のリターンと株のリターンが掛け算されます。ドル円が2割円安になって、アメリカ株が2割上がったとすると、合わせて44%のリターンになります。

 

現地通貨であるドルで見た値上がり率が日本株より低くなっているとしても、為替を入れて円ベースで計算してみるとアメリカ株の方がリターンが高くなることがありえるのです。

過去のリターンを鵜呑みにしない!

過去のリターンの評価方法には様々な方法があることがわかったと思いますが、どのような方法で評価しても、解決できない問題があります。それは過去のリターンと将来のリターンには関係がないということです。

 

過去に良い成績をあげたファンドが将来も良い成績を出し続けるかどうかは保証されていません。中には、継続して優秀な成績で運用されているファンドもありますが、いつまで続くかはわかりません。このように考えると1つのファンドや国に集中して投資することの怖さがわかってくるでしょう。

まとめ

過去の上昇率が高いからといって、将来も上昇するとは限りません。また、上昇率を絶対値で比較するのではなく、市場平均と相対評価することで本当の運用能力が見えてきます。



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