経営者は絶対にチェック!福利厚生費の範囲はどこまでなの?

今回は”福利厚生費の範囲”について経営者が絶対にチェックすべきことを少し見ていきましょう。

経営者は絶対にチェック!福利厚生費の範囲はどこまでなの?

前回記事で家族旅行は福利厚生費に含むことができるのか経費計上できるのか、ということをお話し致しましたが、福利厚生費はそもそも「従業員のために支出した費用」のことを指します。社長1人しかいない会社の場合はどうなるのかとか、いろいろ難しい問題ではありますが、基本的には事業主(経営者、役員)に福利厚生費という概念はありません。
 
 
ただ、ほんとに小さい会社や個人事業主の場合、経営者兼従業員のような側面もかなりあります。実際に中小零細企業では、「取締役営業部長」といったようにいわゆる「使用人兼役員」のような人も少なくありません。とは言え、残念ながら事業主に福利厚生費が認められないのが原則なのです。
 
 
例えば「スポーツクラブ」などがこのような個人事業主や超零細企業などで福利厚生費に含まれるのかというのはどうでしょう?
 
 
従業員が何人かいて、法人会員という形でスポーツクラブに入会するなら経費に認められるでしょうが、社長、奥さん、従業員1人、の3人がそれぞれ個人会員で入会してるような場合は判断が微妙になります。おそらく社長と奥さんの部分は必要経費にはならないでしょう。
 
 
まして、入会者が社長だけという場合はまず無理でしょう。福利厚生費は「全従業員一律に」という決まりがある上、福利厚生費はそもそも役員にはない概念だからです。
生徒
しかし、健康でないとちゃんとした仕事はできないですよ。個人事業主や超零細企業の場合、病気で倒れたら収入もストップですから、スポーツクラブで健康管理をするのは、結果的に売り上げに結びつくと考えてもいいんじゃないですか?
美人ファイナンシャルプランナー
それはまあ、ヘリクツね!
生徒
え、ヘリクツですか!?
美人ファイナンシャルプランナー
それなら、会社員が健康維持のためにスポーツクラブに入会しても費用経費になるはずでしょ!でも実際は認められないわ!会社が、従業員の健康管理のために、従業員が等しく活用できるスポーツクラブに入るなら会社の必要経費になるでしょうが、フリーランスの場合はどんなに甘めに認められても半分がいいとこだわ!
生徒
…確かに。健康管理は誰でもやることだし、健康管理して仕事に貢献するという因果関係を考える事はあまりないかも…!
美人ファイナンシャルプランナー
そう!だから原則的には事業主は無理なのよ!
先述したように、法人の場合は入会するなら最低限法人会員にすることが必要です。つまり福利厚生費は、特定の社員や役員だけが享受できるものではダメなんです。従業員がみんな享受できるものでないと認められません。
 
 
だから、すごく厳密に言うと、社員旅行はよっぽどの不都合がある人以外は、全員参加して初めて福利厚生費になるんです。まあ、最近は社員旅行に行かない権利」とかを主張する人もいるご時世ですけどね。
 
 
それから、福利厚生は、社員全員に参加資格があることが前提になります。だからこれも厳密に言うと、部署の懇親会は全社的なイベントではないので福利厚生とは言えないわけです。ただ、全社で一度に行うことが物理的に難しいために部署単位で実施したり、参加者は限られるが全社的な目的のために行われているイベントであれば認められる可能性もありますね。
 
 
フリーランスや個人事業主の場合、奥さんがサポートの仕事、お父さんやお母さんが非常勤役員、と言うパターンが多いでしょう。でもたった1人という場合もあります。
 
 
このように少人数の場合は、前記事のように家族旅行などを下手に福利厚生費で落とそうとせず、何とかして仕事と絡めることを考えた方が利口ですね。
 
生徒
 「絶対に必要経費になる!」とは言えないんですね…。
 
美人ファイナンシャルプランナー
そうね!税理士さんによっては、個人事業主の旅行代も福利厚生費にする人もいるかもしれないけども…。もし私があなたの会社…会社じゃなくてもいいけど、そこの経理顧問になったとして、あなたがお父さんやお母さんと一緒に旅行したものを福利厚生費として申告はできないわ!
生徒
そうなんですね!
 
もしスポーツクラブではなく、例えばコンサートや映画だったらどうでしょうか?
 
 
これも単に遊興のためだけに行ったのであれば経費にはもちろん計上することはできませんが、ライターさんとして取材に行った、あるいは芸能関係者が「ネタ」を探しに行ったというならば十分に経費になるはずです。
 
 
 
要するに、カギは「仕事に役立ったかどうかなんです。福利厚生費には、従業員の健康管理、維持、モチベーションアップ」という目的があって、それを果たすことで会社の仕事に貢献するから認められるんです。
 
 
言い換えれば、”かなり縛られるところが強い”のです。だから私個人的には、福利厚生費を下手に経費計上するのは得策ではないと思います。極論ですが、得意先とスナックが居酒屋に行ったとします。得意先が一緒だから「接待交際費」という考え方ができます。だけど1人でそういうところに行って「福利厚生費」はありえないですよね?
 
 
まあ実際には、スナックや居酒屋はともかく、例えばキャバクラのような経費まで接待交際費というのは、無理があると思います。本当に接待でキャバクラに行ったのかもしれないけど、普通はないでしょうこういうのは!」という考え方です。税務署も最初から疑ってかかりますよ。…それこそ「社会通念上」おかしいということになりますからね。
 

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改めて「福利厚生費の範囲」について整理しておきましょう!

税法上は、福利厚生費の明確な定義はありません。けれども一般的には「会社がその従業員の生活向上と労働環境改善のために支出する費用のうち、給与、交際費以外のもの。そしてさらに、従業員の福利厚生の為、全ての従業員に公平であり社会通念上妥当な金額までの費用」とされています。
 
 
そもそも、得意先や仕入先その他事業に関係のあるものに対する接待、供応、慰安、贈答、などの行為のために支出する費用が交際費です。しかし、もっぱら従業員の慰安のために行われる運動会、演芸会、旅行等のために通常要する費用については交際費等から除かれ、福利厚生費などとされるわけです。
 
 
なんだか、かなり曖昧な気がしませんか?国税庁のホームページを見ても、はっきりと「これとこれが福利厚生費」と細かく書いてあるわけではありません。
 
 
「社内の行事に際して支出される金額などで、下記のようなものは福利厚生費となります」として、
 
  1. 創立記念日、国民の祝日、新社屋の落成式などに際し、従業員に概ね一律に、社内において供与される通常の飲食に要する費用。
  2. 従業員等(従業員等にであったものを含みます)またはその親族等のお祝い事やご不幸などに際して、一定の基準に従って支給される金品に要する費用。(例えば結婚祝い、出産祝い、香典、病気見舞いなどがこれにあたります)

 

と書いてあるくらいです。国税庁のホームページにはいろいろな解釈でも掲載されていますが、要するに非常に曖昧でデリケートな経費でもあるんですね。

 
 
このように「役員、事業主はダメ!」と断定しているわけでもありません。しかし、そもそも法人税の考え方には「役員の慰安」というのはありません。あくまで福利厚生とは雇用されている従業員に対するものであって、やっぱり経営者、事業主には福利厚生の概念は無いと考えるのが普通ですね。
 
 
 
先述したスポーツクラブでも、大企業などは法人会員になっていて経営者も従業員も利用できるようなところもあります。それならば個人企業やフリーランス、従業員がほとんど同族のような超零細企業では難しいのか、ということになります。
 
 
 
しかしここは、個人企業は仕事とプライベートの区別がないから、福利厚生費は原則として認められないと解釈するのが妥当でしょう。税務署もそう考えている場合が多いです。
生徒
質問なのですが、例えばフリーランスの僕が地方に出張しました。ひとりでは大変なので、奥さんについてきてもらったという場合でもダメなのですか?
美人ファイナンシャルプランナー
会社の業務として一緒に行くのなら、必要経費になるわね!でも、あなたの夜遊びの監視のための付き添いならだめよ!
生徒
夜遊びって…。
美人ファイナンシャルプランナー
要はそういうことなのよ!だからどうしても旅行代を必要経費で落としたかったら、福利厚生なんて姑息な事は考えないで「旅行も仕事の一環だ」と自信を持って言えるぐらいしっかり働きなさい、という事ね!
 
福利厚生費を始め、接待交際費、会議費等は非常にデリケートな勘定科目です。それだけに税務署も注意して見ているでしょう。
 
 
しかもこれらの必要経費に限らないですが、必要経費になるかどうかの「認定基準」は特にデリケートです。
 
 
 
まあ、全て「仕事に役に立ったかどうか」で決めていけば良いと思いますけどね。仕事のために使った経費はセーフで、家計や遊びなどに使った経費はアウトということです。これが1番シンプルですよね。
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