不動産経営の収支計画の作り方は?キャッシュフローを意識しよう!

今回は”不動産経営の収支計画はどのように作成するべきなのか”ということについてキャッシュフローを意識しながら少し見ていきましょう。

 

不動産経営の収支計画はどうやって作れば良いの!?

重要なのは「キャッシュフロー」で手元に残る資金!

不動産経営は株や投資信託などとは違い、買ったら「放ったらかし」ではなく、その物件を経営して利益を上げていかなければなりません。買うときに良い物件を選択するということももちろん大事なのですが、むしろその後の「経営」の部分がそれ以上に大事になってきます。

 

せっかく良い物件を持っていても、リフォームや入居者募集、管理などの経営全般がまずければ利益が上がらずにローンが収支を圧迫して、物件を手放すことになるばかりかさらに借金が残る‥といった最悪のパターンに陥りかねません。

 

健全な経営のためには、しっかりとした収支計画を立てなくてはなりません。しかしいきなり収支計画と言われてもピンとこないかもしれませんね。要は家計と同じでいくら収支が見込めて、いくら支出があって、最終的に手元にどのくらいのお金が残っていくのかをしっかりと把握するということです。難しく考える必要はありません。

 

その収支計画をたてるために重要なのが”キャッシュフロー”です。キャッシュフローとは、手元に残る現金の流れやお金の出入りのことです。

 

会社の経営では、損益計算書、貸借対照表のほか、キャッシュフロー計算書が第三の決算書として重要視されています。あなたは「黒字倒産」という言葉を聞いたことはありませんか?企業が損益計算書上では利益が出ていて黒字なのに、キャッシュフローに詰まって倒産するという現象のことです。

 

これは不動産経営でも当てはまり、利益が出ているのにあまりお金が残らず、果てには物件を手放さなければならない‥という事態も起こり得ます。なので、このキャッシュフローを把握せずに投資をしたり、経営をしたりするというのは地図を持たずに知らない街を歩くようなものだと思います。

 

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正しいキャッシュフローの計算式とは?

不動産経営の収支計画の作り方は?キャッシュフローを意識しよう!

「キャッシュフローなんていわれなくてもちゃんと計算してるよ」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、意外と大家さんの中でもキャッシュフローの計算式を正確に把握しているという方はあまり多くないというのも事実だと思います。

 

あなたは「キャッシュフロー」の計算を

  • 「家賃収入」−「経費」−「ローン返済」

あるいは、

  • 「家賃収入」−「経費」−「返済元金」+「減価償却費」

と考えていませんか?実はこれこそ不動産経営で失敗しやすい落とし穴なのです。

会社員Aさん
え!どういうこと!?

 

では、キャッシュフローの前に、まず「収支」から見ていきましょう。企業でいうと、損益計算書(PL)ですね。まずは、売り上げがあります。家賃収入、礼金、敷金からの償却、次に経費(清掃費、共用部分の電気代、リフォーム代)、支払い金利、減価償却費などですね。

 

経費を差し引いた所得に対し、所得税と住民税(法人なら法人税)が課税され、残ったのが税引き後利益です。さらに一歩進めて、税引き後利益にローンの返済額や減価償却費を計上して、つまり下記のようになるのです。

  • 「税引き後利益」−「返済元金」+「減価償却費」

このような計算式に当てはめて、税引き後のキャッシュフローを見るということが大切です。

 

返済元金をマイナス、減価償却費をプラスにするわけとは

不動産経営の収支計画の作り方は?キャッシュフローを意識しよう!

「税引き後利益」は確定申告をして税金を支払った後の手元に残る利益です。「返済元金」は、金融機関から借り入れをしている金額のことです。確定申告では、この返済元金は経費にはなりません。(利息のみ経費になります。)

 

しかし、実際には手持ちの資金から返していき、それによって資金が減るので、「税引き後利益」からマイナスの計算をしています。

 

では、減価償却費は「経費」なのになぜ足して考えるのかといえば、実際には現金の支出を伴わない費用だからです。減価償却費とは、建物、設備などの固定資産を取得後、費用配分の原則に基づき、その耐用期間にわたる各事業年度に配分したものです。例えば、住居用建物について木造であれば22年、鉄骨造で34年、RC(鉄筋コンクリート)造で47年かけて償却していくと決まっています。

 

減価償却費は、損益計算書では経費として計上されるため、その分だけ「税引き前利益」は減少します。でも実際には資金の流出がないため、キャッシュフローを計算するにあたって加算しているわけです。では、ここから実際の数字を例に解説していきましょう。

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物件の支出例を元に実際に計算してみよう!

  • 家賃収入 月額25万円
  • 経費 月額2万円
  • 固定資産税 年間18万円
  • 減価償却費 年間80万円
  • 支払金利 月額4万円
  • 返済元金 月額10万円
  • 税率 30%

※不動産の他に所得があると想定

《正しいキャッシュフローの計算例》

「税引き後利益」−「返済元金」+「減価償却費」

  • 税引き後利益‥年間家賃収入から返済利息・経費・税金を差し引いた金額
  • 返済元金‥経費ではないが実際に出て行くお金
  • 減価償却費‥経費に計上されるものの、実際には出ていかないお金

まず、①「家賃収入」−「経費」−「ローン返済」で計算すると、25万円−2万円−14万円=9万円(月額)となり、年間108万円のキャッシュフローとなります。しかし実際の支出には税金もありますし、必要経費として認められる「減価償却費」もあります。

 

不動産経営では、その規模が大きくなればなるほど、実質一番大きくなる「コスト」は税金です。所得税と住民税の月山は最高で55%もの税率になります。まずは、一番大きいコストである所得税を算出しましょう。そのためには、課税所得額を把握します。課税所得額とは家賃収入から「経費、固定資産税、減価償却費、支払金利」といった必要経費を差し引いた金額です。

  • 300万円(家賃収入)−24万円(経費)−18万円(固定資産税)−80万円(減価償却費)−48万円(支払金利)=130万円(年間)

課税所得130万円に対して、税率30%で39万円の税金がかかります。(不動産以外にも所得があると想定)

  • 130万円(課税所得額)−39万円(税金)−120万円(返済元金)+80万円(減価償却費)=51万円(年間)

この51万円というのが、年間で手元に残るお金です。①の108万円という計算と倍の開きがあります。キャッシュフローがプラスだと思っていたのに、税引き後キャッシュフローで見ると実際はマイナスだったというのはよく聞く話です。

 

またキャッシュフローを押さえておかないと10年後には投資金額の元も取れずに「お金が思ったより貯まらない」という疑問だけが残るということになりかねません。確定申告をしている方であれば、確定申告書と銀行の返済予定表で返済した元金の合計を計算することで、その年度のキャッシュフローの結果を算出することができます。

 

そうすることで新たに物件を買う際、手元に残るお金がマイナスにならないような買い方をしたり、手持ちの物件でキャッシュフローが悪くなるのを機に売却したり、よりリスクの少ない判断が下せるのです。

会社員Aさん
物件選びももちろん大事だけれど、その後の経営はもっと大事なんだね!キャッシュフローを理解して手元にしっかりお金を残そう!



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